立会外分売をご存知でしょうか?
立会外分売は新規株主を増やすことを目的として、企業が保有する株式を証券取引所の取引時間外に売り出す取引です。
メリットは2つあります。
1つ目は購入手数料が0円で入手できます。
2つ目はディスカウント価格で購入できます。
通常は前日の終値より3%前後安く購入することができます。
但し、次の点にご注意下さい。
仮に買えたとしても取引開始後に株価が下がることがあります。
申込者が多い場合は抽選で配分されることがあります。
立会外分売の銘柄と時期はどこで調べたら分かるのか?おすすめアプリがあります!
iphoneを使用している方におすすめのアプリがあります。
「適時開示なう」というアプリです。
アンドロイドでも似たようなアプリがあると思うので検索してみてください。
下記のような画像のものです。
例えばアプリの中で立会外分売を検索すると、立会外分売に関連する情報が一覧で出てきます。
「株式の立会外分売に関するお知らせ」は立会外分売の今後の予定を掲載しています。
「株式の立会外分売実施に関するお知らせ」は立会外分売の前日に具体的な内容が掲載されています。
立会外分売の目的としては、流動性を高めようとしていることが挙げられます。
更に、指定替えを狙っているケースが挙げられます。
JASDAQから東証へ、マザースから東証1部へといったケースです。
目的に関しての詳細は「適時開示なう」を確認すると書いてありますので、ご確認下さい。
立会外分売の購入方法は?SBI証券は下記参照ください。
SBI証券のホーム画面、真ん中あたりの左側に下記添付のような表示があります。
購入の際はこちらから申し込下さい。
IPOのちょうど上になります。
《画像元:SBI証券》
立会外分売りの具体例は?どのような内容か
具体手なケースを3つに分けてご紹介します。
6319シンニッタンは流動性向上が目的のケースです。
4765モーニングスターは市場変更を狙っているケースです。
9450ファイバーゲートは市場変更を狙っていますが、2018年10月8日現在立会外分売前のケースです。
今後進捗をご確認下さい。
6319 シンニッタン
2018年8月23日「株式の立会外分売に関するお知らせ」を発表しました。
1.分売予定株式数 851,400株
2.分売予定期間 平成30年8月30日(木)~平成30年9月3日(月)
3.実施の目的は、株式の分布状況の改善および流動性の向上でした。
2018年8月29日「株式の立会外分売実施に関するお知らせ」を発表しました。
1.分売実施日 平成30年8月30日(木)
2.分売値段 423円
下のチャートを見ていただくと分かるように、立会外分売発表後も、株価は大きく変動しませんでした。
8月23日の終値は434円、立会外分売発表翌日8月24日の終値は435円と、一時的に423円まで下げましたが、株価は大きく変動しませんでした。
立会外分売発表翌日は、株価が下がる傾向にあるように思いますが。
下がる要因としては、下記が挙げられます。
シンニッタンの発行済株式数、純利益予想を使ってご紹介します。
1.発行済株式数 55,000千株
2.2019年3月純利益予想 1,350百万円
3.1株益 24.5円 (純利益÷発行済株式数)
今回、851,400株発行したので、1株益が24.2円に下がります。
それによってPER(株価÷1株益)が上がりますので、株価が下がる可能性が出てきます。
《画像元:四季報オンライン》
4765 モーニングスター
2018年9月5日「株式の立会外分売に関するお知らせ」を発表しました。
1.分売予定株式数 3,350,400株
2.分売予定期間 平成30年9月21日(金)~平成30年9月28日(金)
実施の目的は、ジャスダックから東証1部への市場変更準備を進めており、流動株式数比率を向上させ、その形式基準の充足をはかることです。
東証1部へ指定替えするためには「2,200人以上の株主が必要」という条件があります。
2018年9月20日「株式の立会外分売実施に関するお知らせ」を発表しました。
1.分売実施日 平成30年9月21日(金)
2.分売値段 386円
モーニングスターの発行済株式数、純利益予想を使って1株益をご紹介します。
1.発行済株式数 83,973千株
2.2019年3月純利益予想 1,190百万円
3.1株益 14.2円 (純利益÷発行済株式数)
今回、3,350,000株発行したので、1株益が13.6円に下がります。
下記のチャートを確認していただくと分かりますが、9月5日立会外分売発表の翌日は前日終値434円から9月6日終値398円と大きく株価が下がりました。
《画像元:四季報オンライン》
9450 ファイバーゲート
2018年10月1日「株式の立会外分売に関するお知らせ」を発表しました。
1.分売予定株式数 476,000株
2.分売予定期間 平成30年10月17日(水)~平成30年10月19日(金)
実施の目的は、マーザースから東証1部への市場変更準備を目指しており、その形式要件充足の為、株式の流動性向上および株主数増加並びに株式分布状況の改善を図るものです。
ファイバーゲートの発行済株式数、純利益予想を使って1株益をご紹介します。
1.発行済株式数 9,523千株
2.2019年6月純利益予想 346百万円
3.1株益 36.3円 (純利益÷発行済株式数)
今回、476,000株発行したので、1株益が34.6円に下がります。
下記のチャートを確認していただくと分かりますが、10月1日立会外分売発表の翌日は前日終値1,998円から10月2日終値1,937円と株価は下がりました。
《画像元:四季報オンライン》
まとめ
立会外分売直後は株価が下がる傾向にあります。
立会外分売で買ってすぐに売ってもそれ程儲からないかもしれません。
市場変更を狙って、立会外分売するケースも多いので、会社の業績を調べて購入すれば思わぬ成長株をゲットできるかもしれません。
※当ブログに書かれていることは個人的な見解に基づくものであり、100%正確であるとは限りません。くれぐれも投資は自己責任でお願いします。